転職が初めての人必見!後悔しないために絶対押さえておくべき5つのポイント

「今の会社を辞めたい」「もっと自分に合った仕事をしたい」そんな思いから転職を考える方は少なくありません。特に初めての転職となると、何を基準に考えればいいのか、どこから手をつければいいのか分からず、不安ばかりが先立つものです。

私自身も、初めての転職を経験したときは、期待よりも「失敗したらどうしよう」という気持ちのほうが強かったのを覚えています。そして現在、転職支援の仕事を通じて多くの方と関わる中で、「後悔のない転職には共通点がある」と感じるようになりました。

この記事では、初めて転職を考えている方に向けて、後悔しないために事前に押さえておいてほしい5つのポイントをご紹介します。転職は自分の人生を主体的に選び直す絶好の機会です。正しい準備と視点を持って進めていきましょう。

① 転職理由をあいまいにしない。目的を言語化する

転職活動を始めるときにまず必要なのは、「なぜ転職したいのか」をはっきりさせることです。ここを曖昧にしたまま進めてしまうと、どんな仕事がしたいのかも分からず、求人を見てもピンとこない、面接でも軸がぶれてしまう、といった事態に陥りがちです。

私が相談を受けた方の中でも、「とにかく今の会社がつらいから」と感情に流されて転職を決めてしまい、結果的にまた同じような環境に行ってしまった、というケースが何件もありました。

転職理由は、「嫌だから辞める」という気持ちだけではなく、「どんな働き方をしたいのか」「どんな環境なら自分が力を発揮できるのか」といった“目的”を明確にすることが大切です。紙に書き出してみるのもおすすめです。頭の中が整理されるだけでなく、後から応募書類や面接で活かすこともできます。

② 企業選びは“条件”だけでなく“価値観”の一致が重要

転職活動を始めると、どうしても「年収はいくらか」「リモート勤務できるか」「勤務地は近いか」など、条件面ばかりを見てしまいがちです。もちろん条件を確認することは大事ですが、それだけでは本当に自分に合う職場かどうかは分かりません。

私も過去に、条件が良さそうだからと転職を決めた結果、価値観が合わずに早期退職を考えることになったことがあります。その経験から強く感じているのは、「会社の“文化”や“考え方”が自分と合っているか」が何より重要だということです。

たとえば、「チームで動くのが好き」な人が、完全に個人主義の成果主義の会社に入ったらどうなるでしょうか?一見働きやすそうに見えても、やりがいや楽しさを感じられず、モチベーションが続かなくなってしまいます。

企業ホームページや採用ページ、社員インタビューなどから、「この会社はどんな価値観を大切にしているのか」を読み取ってみてください。面接でのやりとりも含めて、“空気感”や“人柄”を感じ取ることができれば、より納得感のある判断ができます。

③ 自己分析と情報収集で「軸」を持つ

転職活動は、自己分析と情報収集がすべての土台になります。どちらかが欠けてしまうと、判断が曖昧になり、あとで「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクが高くなります。

まず、自己分析では「自分はどんな仕事で力を発揮してきたか」「どんな働き方が合っているか」を掘り下げることが重要です。私がいつも実践しているのは、過去の経験から「得意なこと・苦手なこと・やりがいを感じたこと」を書き出してみる作業です。そこから「自分が大切にしたい価値観」や「向いている仕事の特徴」が見えてきます。

一方、情報収集では、求人票だけでなく「業界全体の動き」や「企業ごとの風土」「社員の口コミ」など、できるだけ多角的な視点を持つようにしています。特に口コミサイト(OpenWorkや転職会議など)で社員のリアルな声を確認するのは非常に役立ちます。

これらを踏まえて、「自分はどんな軸で会社を選ぶのか」を明確に持っておくことで、たとえ周囲に流されそうになっても、自信を持って判断ができるようになります。

④ 書類と面接は「見せ方」と「伝え方」が命

いよいよ応募する段階になったとき、重要になるのが履歴書・職務経歴書、そして面接での受け答えです。ここで大切なのは、「何をやってきたか」だけではなく、「どう伝えるか」です。

私がよく添削している中で見かけるのが、「やってきた業務をただ並べているだけ」の職務経歴書です。これでは、採用担当者にとって「この人がどんな強みを持っていて、どう活躍できるのか」が伝わりません。

過去の経験は、「どんな課題に対して、どんな行動を取り、どんな成果を出したか」というストーリーにして書くと、とても伝わりやすくなります。数字や具体例を入れるだけで説得力がぐっと増します。

面接でも同様です。緊張するのは当然ですが、「準備しておいたことを、自分の言葉で伝える」ことに集中すれば、自然と落ち着いて話せるようになります。私は、事前に「よく聞かれる質問リスト」を作り、想定問答を準備しておくようにしています。これだけでも安心感が違います。

また、未経験分野にチャレンジする場合でも、「これまでの経験をどう活かせるか」「どんな姿勢で取り組むか」をしっかり伝えることで、十分に評価される可能性があります。

まとめ

転職は、ただ職場を変えるだけの作業ではありません。「自分がどんな人間で、どんな環境で力を発揮できるのか」を見つめ直し、「そのうえで、自分に合う場所を選び取る力を身につける」ことができる、とても大きな成長のチャンスだと思っています。

初めての転職には不安がつきものです。でも、正しいステップで準備すれば、無理なく、そして納得のいく形で次の一歩を踏み出すことができます。

今回ご紹介した5つのポイント——

  1. 転職理由の明確化

  2. 条件と価値観のバランス

  3. 自己分析と情報収集による判断軸

  4. 見せ方・伝え方の工夫

  5. 自分に合う職場を主体的に選ぶ意識

これらを意識するだけで、転職活動の質が大きく変わってくるはずです。

「転職してよかった」と心から言える日を迎えるために、ぜひ一歩ずつ丁寧に進めていきましょう。応援しています。